2009年10月22日 のアーカイブ

幸せを求めるには、まず潤沢なリソースから。

2009年10月22日 木曜日

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以前買っておいて、忘れたまま積んでいたのを読んでみた。

おすすめ度:★★★★☆

<内容>
将来幸せになりたかったら、10年かけて投資を続けるといい。
まずは、身の回りの無駄を省き、30万円を貯金する。
30万円をミニ株に投資して、投資に慣れながら100万円を溜める。
100万円を溜めたら、長期の投資サービスを使えばお金は雪だるま式に増えていく。
1000万円を超える頃になれば、慎ましく生活するだけでお金を気にせず、充実した生活を送ることが出来る。特に、働かなくても生きていける状態で働くと、仕事の充実っぷりが半端ない。

<感想>
単純に読んだら、単なる株投資の勧めに過ぎない。
だが、この本の真価は、株投資の動機付けにある。

本書は、投資の前段階として、
・節約の方法
を、後段階として
・幸せな仕事
を論じている。

節約の方法は、時間と金の無駄を徹底的に洗い出すことであり、レコーディングダイエットの方法が有効としてある。
筆者にとっては「二次会」と「煙草」であったが、私にとっては「好きな物の周辺にある、考察/話題のためのコンテンツ」がそれにあたる。
エロゲーを積んだ状態でアイマスDSにはまってみた今だからこそ思えるが、多くのコンテンツを必死で消化するよりは、少ないコンテンツをきっちり極める方が趣味として相応しい。

そして、幸せな仕事について、筆者は保険の販売業についているが、生活費に困らなくなったために目標・ノルマなどの枷が外れたことで、真にお客様を考えたサービスを提供できるようになったという。
この「生活費の枷を外す」考え方は、ベーシック・インカムに通じる部分があり、極端なことを言えば、本書は「投資により自分専用のベーシック・インカム環境を作り出す」ことを主眼としている、といえる。

所謂ブラック企業が存在できる理由として、「職を盾に、従業員を縛り付ける」というロジックがある。すなわち「働かざる者食うべからず」の悪用であるが、ベーシック・インカムはその制限を外すことで、幸せな社会を作ろうとする。
であれば、個人が投資により「何もしなくても継続的に稼げる状態」を作り出すことで、自分の幸せな将来を作り出すのは、十分アリと言えよう。

本にもあったが、あとは「やれるかどうか」だけか。
ミニ株を1個買うだけのお金を、まずは貯めてみよう。