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オンライン人狼ゲームの「とっつきにくさ」に対する一考察

2020年3月8日 日曜日

2014年頃、るる鯖にて。アイドルマスターのアイドルをロールプレイしながらの人狼ゲームを楽しんでいた時期があった。

2019年頃より、わかめて鯖にて。 同じように、アイドルマスターのアイドルをロールプレイしながらの人狼ゲームを楽しんでいる。

ただし、どちらの時期も、「ちゃんと理解して楽しんでいる」というよりは、「全体的にうまく理解できない理不尽さの中で、うまく行った部分の欠片を、ゲームとして楽しんでいる」というほうに近い。これは、純粋に経験不足によるものであろうと理解しているところである。この体験から、人狼ゲームは慣れて楽しめるようになるまでに、かなりの経験値を要するゲームであることが言える。狭い世間のいう「100戦までは初心者」(一節によれば、1000戦までは初心者)なる格言(?)もその一つであろう。

つまり、今回の題目は、「オンライン人狼ゲームはとっつきにくい」という課題意識である。

人狼ゲームの基本ルールは個人ブログである以上今更触れないが、おおよその構図としては、「推理ゲーム」対「ミスリードゲーム」という設計のなされたパーティゲームである。ミスリードゲームを仕掛ける側にも当然、「推理ゲーム」としての経験と素養が不可欠となる。

推理ゲームとしての人狼ゲームは、おおよそ2つの推理フェーズに分かれる。「公開情報による、推理範囲の分割統治」→「発言や行動・思考をもとにした推理情報の確定」である。もちろん純粋に不可分というわけではなく、前者あるいは後者のみで確定する推理情報も当然あるものの、この2つを行ったり来たりして、推理を固めていくというのが基本的なスタイルとなる。以下、オンライン人狼ゲームの、いわゆる「短期サーバ」とされる分類について、所見を述べる。

まず、後者について、プレイヤーの発言内容を読み取り、そのプレイヤーが演じている役割および想定しているゲームシナリオを判断、プレイヤーの役職を推定する、までを一瞬で行うスキルが求められる。また、特に後者の観点においては、自分が自分自身の推理や要求を発言することにより、他のプレイヤーに同様の判断情報を落とすことも求められるスキルの一環である。これらのスキルは、ミスリード側の戦略やサーバ別の文化などが大きく作用するため、多くの経験と直感を要する問題からは逃げようがない(また、そこが人狼ゲームの醍醐味でもある)。

続いて、前者について。公開情報からの状況推理は複雑であるものの明確であり、この情報を制することが推理の大きな鍵となる。こちらについては、メモ帳での状況・発言記録や推理メモが前提として極めて有用である他、ゲームでの公開情報を入力し整理するツールの活用も有利に働く。しかし、ツールは数多く存在するものの、使い勝手の観点で踏み込みが足りないと感じさせる部分があった。というわけで、使える状況は限定されているが、ツールを作ってみた。

Jinrow-Wakamete-Analyzer https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/jinrou-wakamete-analyzer/h

このツールは、「わかめてサーバでのゲームに限定する」「Mozilla Firefoxのサイドバーとしてのみ動作する」ことを前提に、情報入力・結果参照の最適化、および、分析結果情報の最大化を試みたものである。

また、私が作らないまでも関係するツールは下記のようにいくつも公開されており、参考にした機能も多い。

<サーバ汎用>

人狼推理補助ツール  https://jinrou.tsukuyo-oka.jp/

<わかめてサーバ専用>

「汝は人狼なりや?」続わかめてエディション用ツールβ0.9 http://www.petitnoir.net/zinro.html

人狼わかめてメモ http://zumi.la.coocan.jp/jinro/wakamete.php

Instant Wakamemo (インスタントわかめてメモ) https://greasyfork.org/ja/scripts/35295-instant-wakamemo

このようなツールを使いこなすことで、公開情報による推理は進むことになり、ツールの機能次第で数十戦程度の経験不足を埋めてくれる程度の効果は見込むことができる。

また、公開情報を効率よく増やす方法としては、「ゲーム進行」の提案があるが、発言・行動により公開情報の信頼性を上げる手法であり、文化の差が大きく本記事では省略する。

あとは、村に参加し、発言・行動からの推理を楽しむだけである。

…と言いたいところだが、ここでもう一つの「とっつきにくさ」の問題が発生した。睡眠時間に関係する健康問題である。仕事・生活・その他の用事を終わらせ、村にいざ参加しようとするときには夜も遅い時間帯になることが多いが、睡眠不足は明日に響く。若ければ響くのは「明日」のみでよいが、健康を損なうと明後日以降しばらく響くことになり、生活上許容できないレベルとなる。さて、こちらはどう解消したものか、改めて頭を悩ませている次第である。